1月に嬉しいご依頼をいただき、エプロンを制作しました。
オーダーをしてくださったのは、いつもブログを読ませていただいている、梅つま子さん!
こーんな、シンプルなエプロンを作りました。
この写真はつま子さんに実際にお渡ししたものとは違う色の生地で、試作品なのですが・・
完成品の写真を撮っていなかったので、つま子さんの記事でご覧いただければと思います~!
今日はつま子さんにオーダーいただいたエプロンのことと、制作中の様子をご紹介したいと思います。
つま子さんのエプロンを作った!
つま子さんのブログ「明日も暮らす。」には、いつも「考えるキッカケ」をもらっています。
朝、つま子さんのブログを読んで、皿洗いしながらあれこれ考えること、よくあります。
つま子さんのブログからは、自分と、自分の大切な人達が心地よく暮らせるように、家の中のこと、過ごし方、考え方をいつも工夫されているのが伝わってきます。
なんでもない日常を楽しく、快適にすることが得意で、そしてきっと大好きなつま子さん。
そんなつま子さんが、毎日身に付けるエプロンを私に依頼してくれた・・!?
緊張感を抱えながらも、すっごく嬉しい気持ちで制作させていただきました。
そんな制作中のやりとりなどもつま子さんがまとめてくださっています。(とことん丸投げですみません~!)
もうめちゃくちゃ褒めてくださっていて、ありがたいやらくすぐったいやら・・!
ご依頼をいただいた最初のメッセージから途中のやりとりや制作、お渡しまで、ひとつひとつを本当に楽しませていただきました。
私は何が書けるだろうか?と思いましたが、今回のエプロン制作のメイキングをご紹介させていただこうと思います!
生活感満載の貸家で行っている作業風景と、普段一人で「あーでもないこーでもない」とブツブツ呟きながら考えていることをガッツリ書いてみます。
一体興味のある方がどれくらいいるのか?不安なところではありますが!
いざー!・・・割と淡々と書きます。
デザイン
今回、エプロンのデザインは「このエプロンで!」という参考の形が決まっていたので、私が考えることはほとんどありません。
こちらのエプロン↓
シンプルなデザインに大きめのポケット。
肩ひもが後ろでクロスしている&太めなので肩への負担も少なさそう。
何より、ひもを結んだりすることなく上からすっぽり被って着られる楽チンさ!
つま子さんが以前ブログで紹介されていて、私も一目惚れしたのでした。
できるだけこのエプロンに近づけることを前提に、つま子さんにポケットの数や大きさ、スリットの有無、生地などをお聞きして、デザインを決定しました。
いくつか生地をおすすめさせていただいて、つま子さんが選ばれた生地はこちら。
リネン100%の、ピンクとブルーの生地。
しっかりしてるけど、くったりしてて、エプロンとして仕立てたときに、すごく使いやすい生地だと思います。
そしてこの色がつま子さんのイメージにぴったりで、「この生地に決めました!」とつま子さんから連絡が来たとき、「おお!つま子さんそのものだ・・!」なんて思っちゃいました(*'ω'*)きっとつま子ブログの読者さんなら、私の言わんとすることが伝わるよね・・?
パターン
洋服を作るときは、「原型」をもとにパターン(型紙)を制作することが多いですが、今回は普通の服とは形が大きく異なるエプロンなので、原型は使用しません。
エプロンの写真を見ると、全てのパーツが長方形でできていることが分かるので、それぞれの長方形の一辺の長さを決めることが、今回のパターン制作になります。
(写真をパッと見たとき、エプロン正面の生地はゆるやかにカーブしているようにも見えましたが、生地の下に落ちる力と、左右の生地に引っ張られる力で歪んでいるだけと判断しました。)
エプロンの写真と睨めっこしたり、自分の体にメジャーを当ててみたりしながら調整していきます。
縫う順序、縫い方、縫い代を考慮しながら各寸法の決定です。
この辺りを考えているときは、いつもごちゃごちゃのメモ書きも生成しています。
デザインと各部の寸法、縫う順序や縫うときに注意することをメモしています。
試作前に頭の中で考えたベースを黒ペンで書き、試作後の変更点は緑のペンで書いています。
試作
細かなデザインの調整や、もっときれいに簡単に縫う方法はないか?と確認するために試作をします。
作ってみると「やっぱりここはこうした方がいいな」という部分は必ず出てくるんですよね~。
プロの現場ではシーチングという布を使うことが圧倒的に多いですが、今回は家にあった適当な布で試作しました。
試作した感じをつま子さんにもご確認いただき、
・肩紐を1cm太く
・肩紐もう少し短く
とすることにしました。
あとは制作側で言うと、前見頃の上部を当初は三つ折りにするつもりでしたが、見返しを付ける方法にしたり、縫い代の幅を変えたり、
エプロンの右側にはポケットを付けて、左側にスリットを入れるデザインだったので、左右の縫い方をチェックしたり・・そんなところです。
試作2
服って、生地が変わると印象も変わるし、あっちの生地ではOKだった縫い方がこっちの生地ではイマイチのこともあります。
というわけで、本番用の生地で試作をしました。
つま子さんが選んだ生地とは色が異なりますが、同じものです。
うんうん、良い感じじゃない~?
ちなみのこのエプロンは、お義母さんにプレゼントさせていただきました~(*'ω'*)試作でごめんなさい・・笑
つま子さんにも写真で確認していただき、GOサインが出たので本番に取り掛かります!
先ほどのごちゃごちゃのメモ書きも清書しておきました。
数字とかいっぱい書いてあると惑わされちゃうので・・あと汚い自分の字に(´゚ω゚`)
生地の水通し~裁断
本番用の生地を裁断する前に、水通し(水に浸しておく)をします。
布は洗うと縮んだり、色落ちすることがあるので、布を切る前に一旦水に浸して乾かすことでそれを防ぎます。
生地の縦糸、横糸の歪みを取る目的もありますが、そこまで歪んだ布ってあまり売っていないような気がするので、自宅用に趣味で服作りをするなら、作るものや使う布によっては省いても良い工程だと思っています。
今回は大切なご依頼品であることもありますが、
・リネンは特に歪みやすい布であること
・エプロンのパーツが長方形なので、布が歪んでいると見栄えに影響する
ので丁寧に水通し・地直しをしました。
こんな風に、生地から糸を1本引き出すと・・・
糸を引き出した部分が分かりますか?
糸を引き出した線に沿ってハサミを入れることで、生地の地の目(織り目)通りに裁断することができます。
そして・・
裁断完了です!
縫う!
本番用の生地を裁断したら、いよいよ縫っていきます。
縫っている途中のあれこれは省略しますが、いつか作り方を公開できたらいいかなあ。
というわけで、完成です!
完成品の写真はなくて、これも試作品の写真なので、仕上がりはつま子さんブログを・・(以下略
今回のエプロン制作を通して
とっっっっても楽しかった!
4月から息子が幼稚園に通うので、少しずつ自分の仕事にも本腰を入れていく準備をしているのですが、なんかもう、「エプロン屋さんになりたいかも」なんて本気で考えてしまうくらい。
つま子さんにこのことを伝えたら、
家事って時に孤独だし、つらいし、でも逃げられないし…みんな仕方なくやってるところはあると思うんです。
褒められにくいし、休みもなければ終わりもない。つまらなくなりがちなんですよね。
そういうものだからこそ、「自分がとても気に入っている、上質の何か」があるとすごくよくて、それが「エプロン」だと、とても象徴的だと思います。
つま子さんがそのように感じているエプロンを、オーダーしてくださってやっぱり嬉しい・・!
エプロンを身に着けることによって切り替えができ、「がんばるぞ」のスイッチが入り、それ自体が装いでもあるという…!エプロンが、主婦の防具でもあり、ドレスでもある感じ。
わ か り ま す 。つま子さんの言葉ひとつひとつが尊い・・・。
私は家事でテンション上げたいとき、窓を開けて、ジブリのサントラを流して、軽やか~で爽やか~な気分で動くのです。(文章にするとめっちゃ痛いけどね、そうでもないとやってらんないことも、ある。)
そんなときに、お気に入りのエプロンがあったらもっといいなーって、思っていたのです。
今回のつま子さんからのご依頼をキッカケに、自分用のエプロンも新調できて毎日うきうき!(自分のエプロンも、いつか紹介しますね。)
物干しにかかっているエプロンを見るのまで嬉しくて、お洗濯も楽しくなります。
もし誰かもエプロンでこんな風に毎日がちょっとだけ楽しくなるなら、そのお手伝いができたら幸せだろうなあと妄想してしまいました。
冒頭でも触れたけど、いつも私に考えるキッカケを与えてくれるつま子さん。
今回の制作を通しても、たくさんの楽しいあれこれを考えさせてもらったし、あたたかいお心遣いもたくさんいただきました。
つま子さん、この度は本当にありがとうございました!
ご依頼をいただいた経緯や、エプロンの完成品はつま子さんのブログからご覧ください(*'ω'*)